たんぽぽの幸い
 
たんぽぽが伝える、わたしたちの世界の不思議
 
 ぽかぽか陽気の日に、くすくすと笑っているように咲くたんぽぽの花を見ていると、この世界には、まじりっけのない朗らかさや明るさというものが、ちゃんとあるんだなあということを感じさせられます。
「たんぽぽの幸い展」では、そんなたんぽぽについて、たんぽぽ専門の植物研究者である保谷彰彦氏による自然科学的な解説と共に、15名の作家さんによるたんぽぽをモチーフとした作品をご紹介します。バラエティ豊かな雑貨や絵がならんだ「たんぽぽづくし」の展示・販売会を、ぜひお楽しみください。

「自然現象の不思議には、自分自身の眼で驚嘆しなければならぬ。」
 これは、夏目漱石の弟子でもあった物理学者の寺田寅彦が、自身の弟子で雪の研究第一人者の中谷宇吉郎に伝えた言葉ですが、わたしたちのごく身近な自然の中にも、「驚嘆」はさまざまにあふれています。今回の展覧会では、寺田寅彦の云う「自然現象の不思議」についても、講座や読書会のイベントを通じて探求してゆきます。

「たんぽぽの幸い展」を通じて、みなさまに「小さな草花の世界の大きな不思議」を、少しでもお伝えできればと願っております。

企画:陣崎草子


ミヤマ
 
シロバナタンポポ たんぽぽは知るほどに面白い植物です

「たんぽぽの幸い展」では、たんぽぽの科学的な話題もご紹介しています。誰もが知っている「たんぽぽ」に、何か面白いことがあるのでしょうか?

 意外にも、たんぽぽは研究対象としての魅力にもあふれており、国の内外を問わず多くの研究者をひきつけてきました。面白さのひとつは、たんぽぽの多様さにあるのかもしれません。実は、日本列島は世界有数のたんぽぽの多産地とされています。多様なたんぽぽは、どのようにして誕生してきたのでしょうか。まだ完全な答えは出されていないようです。関心を寄せる人たちにより、 いつか謎は解き明かされるのだと思います。

 ごく身近なところにも、様々なたんぽぽが生えています。その一端を展示解説しました。私はたんぽぽを見つけると、どんな特徴があるのかな? どんなところに生えているのかな? なんでこんなに多様なのかな? と密かに尋ねています。そうやって、ぶつぶつ言いながら 下を向いて歩いていると、時々小さな発見があります。

 それぞれの視点で「たんぽぽ」を捉えるとどのように表現されるのでしょうか? たんぽぽをモチーフにした数々の作品、科学的な話題など、たんぽぽずくしの世界をお楽しみいただければ幸いです。

企画:保谷彰彦

 
 
たんぽぽの幸い展・企画者プロフィール

陣崎草子 Jinsaki Soko

絵描き、絵本作家、児童文学作家、歌人。
『草の上で愛を』で講談社児童文学新人賞佳作を受賞。
第一歌集に『春戦争』(書肆侃侃房)、絵本に『おむかえワニさん』(文溪堂)など、著作物多数。
植物研究者の保谷彰彦、デザイナーの須佐岳彦と共に、「草花散歩会」のユニットを組み、定期的に草花観察のイベントを開催している。詩歌の朗読イベントも積極的に行っている。

http://www.jinsakisoko.com/

写真撮影:細川葉子

保谷彰彦 Hoya Akihiko

たんぽぽ研究者、科学ライター。博士(学術)。専門は植物の進化や生態。農業環境技術研究所、国立科学博物館植物研究部を経て、生物を専門に執筆・イベントを行う「たんぽぽ工房」設立。現在、文筆業とたんぽぽ研究の他、講演会や「草花散歩会」などの活動を展開中。『身近な草花「雑草」のヒミツ』(誠文堂新光社)、『外来生物の生態学』(文一総合出版、共著)、絵本『じゃがいもくんしつもんです』(学研教育出版、監修)など。

http://www.hoyatanpopo.com/
 


URESICA(ウレシカ)shop & gallery

絵本を軸に選んだ本(新刊・古本)と雑貨、作家作品など取扱っています。
店内のギャラリーでは 2,3週間ごとに展覧会やイベントを開催しています。
2014年1月で経堂から引越し、3月に西荻窪で新しいスタートを切りました。
どうぞよろしくお願いいたします。

http://www.uresica.com/index.html